8/26(土)にオンライン会議システムZoomを使って「漢詩を読む会」を開催しました。
告知からあまり時間がなかったのにも関わらず、主催者の私を含めて4名の音読希望者の参加がありました。4名ともこの中国語音読サークルのリピーターさん。大変ありがたいことです。
トップバッターはフィリピンはアラバン在住、語学LOVEの駐妻アツコさん。駐妻界のレターポット広め人としてブログ、twitterで精力的に発信中です。アツコさんは今回講師推薦作品(1)李白の「静夜思」を読んでくださいました。フィリピンは意外とネット通信状況が悪いらしくご自宅のWi-Fiが繋がらないため、Wi-Fiのあるカフェからの参加でした。にもかかわらず、大きなよく通る声で朗々と読んでくださり、ネット越しに私は大変感動いたしました。ご本人は至ってケロッとしていらっしゃいましたが、音に不寛容な日本ではこれはできませんよね。こういう時、フィリピンのようなおおらかな空気の国での暮らしはやっぱいいなと思います。
二番手はhikokoさん。中国の南京駐在時代に現地の幼稚園にお子さんを通わせていたご経験の持ち主。その時お子さんが園で暗唱させられたという孟浩然の「春暁」を読んでくださいました。きっとお子さんの暗唱につき合っているうちにお母さまも一緒に覚えてしまったのでしょうね。アツコさん同様、はっきりと大きな声で堂々とした読みっぷりでした。やはり中国語は「大きな声」で読むことが大事。
三番手は中国瀋陽在住の日本人妻「ちゃーちゃん」さん。中国人パートナーとの間に生まれた2歳の男の子を育てていらっしゃいます。最近、リアルな中国の暮らしをはてなブログで発信しています。本日は会の冒頭で朗読が大好きだというパートナーさんとお子さんも顔を見せてくださいました。「ちゃーちゃん」さんは李禹錫の「始聞秋風」という作品を読んでくださいました。この作品は私も初見。今年40歳を迎えた「ちゃーちゃん」さんが今のご自分の心境にぴったりくるという詩を読もうと「唐詩 激励」というキーワードで選んでくださったそうです。そんな風に詩を検索する技術もスバラシイですね。(ご本人がブログにて詳細を書いていらっしゃいます)この作品は七言律詩なので、前出の五言絶句よりも音数も多く、見慣れない漢字も沢山あって音読するにはちょっと難易度高めです。が、読みたいと思った作品にはどん欲に、そして果敢に挑戦する「ちゃーちゃん」さん。安定したしっかりした発声で読み上げてくださいました。
最後に私が講師推薦作品(2)の王維の「九月九日憶山東兄弟」を読みました。この作品は台湾での大学時代に習ったもので、私にとっては懐かしい作品です。つい先日横浜にある山手中華学校で開催された中国語教師向けの講座でも取り上げられており、ネイティブスピーカーの先生方の朗読を聴いて刺激を受けたばかりだったので上手く読めていればシメシメなんですが。実はネイティブスピーカーのような独特の節回しで詩を朗読するのは私にとって心理的ハードルが高かったのですが、これを機にもっと練習していこうかと思っているところです。
書きたいことはまだまだ山ほどあるのですが、また後日加筆するか、別記事にしてお届けしたいと思います。