先週の土曜日に久しぶりに句会に参加しました。2017年は1月に参加して以来なので1年近くご無沙汰してしまいました。
句会と聞くと、皆さん一様に「へぇぇ!」というような反応をされるのですが、私が参加している句会は初心者でも私のような不勉強な者も歓迎してくださるとてもカジュアルな句会です。(そうでなければ怖くて行かれません!)
主催者は真木紫さんというとても優しく知性にあふれた素敵な女性。
句会というとなんだか堅苦しい、厳しいイメージがありますが、紫さんの句会はとても和やかな雰囲気です。
さて、今回のお題は「雪」、またはほかの冬の季語でもOKということでした。
いつも大体FBで開催のお知らせがあって、早々と参加表明をしたものの、句は全然できておらず、これはちょっと参加無理かも…と弱気モードになっていました。常に頭の片隅に俳句のことはあるんですが、なかなか形になりません。
結局、当日の朝になっても一句もできずに会場に向かう電車の中で歳時記とにらめっこしながらなんとか二句ひねり出しました。
会場のカフェに到着していよいよ選句です。今回は一人キャンセルが出たので4名の参加でした。
句会では各自短冊状に切った紙に自分の句を書き提出します。それを主催者が別の用紙に作者が誰かわからないようにランダムに書き写します。
そして各自がその書き写した用紙を見ながら、自分がよいと思う句を選んでいきます。今回は全部で10句ある中から特選1句、並選3句を選びました。
選べたら一人ずつ順番に自分の選んだ特選と並選を発表し、票が多く集まった句からそれを選んだ人たちがその句を選んだ理由を述べていきます。
みなが一通り自分の解釈を述べた後に、作者に語ってもらうんですが、選句が面白いのは作者の意図とは全然違ったところに選者が着目して感動したり、想像を膨らますこと。自分の作ったものが一旦自らの手から離れるといくらでも解釈がついちゃうんですね。
さて、今回はかなり苦し紛れにひねり出した句ではあったのですが、これも私の意図に反して3人から特選に選んでいただきました!
その句がこちら。
【 冬枯れの 蔦の影濃き 午後の壁 】
近所の家の大谷石の壁に枯れ残ったツタが目に飛び込んできて「ああ、いいなこの感じ」と思ってカメラに収めたことを詠んでみた句です。読んだ本人は単なる写実に終わったかな?と思っていたのですが、今回お集りのお仲間にはナゼか受けがよかったようで、以下のような評を頂きました。
「映像がしっかり目に浮かんで、冬の寒い感じがよく出ている」
「そう言われると冬ってなんだか影が濃く感じるのを思い出した」
「ツタって絡まるイメージばかり持っていた」
「午後の壁というのがいい感じ」
「ワケありげな感じがよいw」
すっかり気をよくして帰途についたのですが、家に帰ってから家族に見せると毒舌の母からは
「(どの句も)ただ説明で終わっている。つまらない」
という酷評を頂きました( ゚Д゚)
この日私は即興も含め、作った5句中4句で特選を頂いたのですがメッタ切りですよ。
皆さん、やはり母親は最大のドリームキラーだってことがよくわかりました。
そして、「いくら言っても分からない人にわかってもらうよりも、自分の価値を認めてくれる、わかってくれる人に向けて発信していくことの方が大事だ」ということがよくわかった気がします。